台湾の新型コロナウイルスの状況や台湾国内外の旅行に関する特徴について紹介します。台湾人は訪日旅行について前向きな姿勢を示しており、日本政府観光局が発表した2023年9月の訪日客数は218万4300人で、2019年同月の96.1%まで戻しました。
2019年の訪日外国人客数は中国、韓国に次いで、3番目に多いのが台湾で年間489万人が訪れています。
2020年の訪日外国人客数は4000万人、訪日台湾人は500万人を超える予想をされていましたが、新型コロナウイルス感染症によって賑わいは無くなってしまいました。
新型コロナウイルスの影響で経済活動がストップされ、多くの国で廃業や失業者が溢れかえっている中、ウイルスの封じ込めに成功した国があります。
その中の1つが台湾です。
台湾はマスク着用・手洗い・消毒など新しい日常生活をしながらも国内の経済活動は活発に行われ、「入国が解除され次第日本旅行に行きたい」と海外旅行についても意欲的です。
世界各国と比べてコロナ感染者が劇的に少ない台湾は、どのような対策で封じ込めに成功したのでしょうか。
そこでこの記事では「台湾の新型コロナウイルスの状況」や「台湾国内外の旅行に関する特徴」について紹介していきます。
具体的には、
- 台湾の新型コロナウイルス【感染者状況】と【封じ込め成功の理由】
- コロナ禍で増加した【台湾国内旅行者の特徴】
- コロナ禍の中【台湾人は訪日旅行について前向きな姿勢】
- アフターコロナで【訪日台湾人を誘致する3つの方法】
について徹底解説していきます。
台湾の新型コロナウイルス【感染者状況】と【封じ込め成功の理由】
多くの国と地域では新型コロナウイルス感染症が発生してから半年たった今でも日々患者数が増え続け、感染対策のために経済が上手く回っていないことの方がほとんどです。
そんな中、台湾では世界が称賛する「台湾モデル」で確実に感染症の抑え込みに成功しています。
いったいどのような措置で封じ込めに成功できたのでしょうか
台湾の新型コロナウイルス感染者数
まずは台湾で起こった感染者数について見ていきましょう。
Googleニュースが発表した台湾での新型コロナ感染者状況は、下記のとおりです。(10月2日現在)
累計 :514名
回復者:482名
死亡者:7名
1月22日に台湾で最初の感染者が見つかった後じわじわと台湾国内に広がり、3月15日から4月19までの約1ヵ月間で440人まで拡大しました。
1日の最大感染者確認者は3月20日が最大で27名となっており、4月以降には1日1名~5名程度と感染者をかなり抑えることに成功しています。さらに4月13日以降、台湾市中での新規感染者は出ておらず、全て他国から入国(帰国)した人が陽性者となっています。2月中旬には収束し、それ以降は新規の感染者はすべて海外からの入国者で、国内感染者ゼロを実現しています。
台湾が新型コロナウイルスを抑えられた理由とは
台湾は3万6千平方キロメートル(九州より少し小さい)の土地に、約2,360万人(2020年2月時点)が暮らす島です。
発生源である中国と密接で距離的にも近くにありながら、感染者数514名、死亡者7名まで抑えたのはどのような取り組みがあったのでしょうか。その取り組みは国際的に高い評価がある「台湾モデル」と言われるものです。
2003年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)によって674名の台湾人感染者が強制隔離のために自宅に帰れず、そのうち84名の方が命を落としてしまいました。多くの犠牲者が出たSARSの経験を経て、台湾政府内には緊急対応を行う感染症専門センターを設置しました。台湾が新型コロナウイルスの封じ込めに成功した理由は、その時に設置された感染症専門センターが早急に発動したというわけです。
2019年年末には中国武漢市で発生した原因不明の肺炎が拡大していることを感染症専門センターは把握しており、12月31日の午前3時には「武漢発生の原因不明肺炎に関する緊急通知」をネット上に投稿するほど台湾国民に伝えたのです。
台湾で最初の水際対策が行われたのは1月の後半に中国武漢市が位置する湖南省からの入国を禁止し、その後中国からの入国も全面封鎖したことです。中国への経済依存が大きい台湾ですが、感染症の抑制を優先させた大胆で素早い決断と行動が被害を最小限に抑えたと言えます。
そのような大胆かつスピーディーに行動できた背景には「台湾は中国を信用しておらず、悪いことは隠蔽する国家」だということを理解しているからです。
日本の感染者数は84,000人(10月2日)を越え、まだまだ増加傾向にありました。
日本が抑え込みに失敗した理由はいくつかありますが、その1つに「ウイルスの深刻さや感染力は低い」として発言していたWHOの情報を鵜呑みにしたことで、対策が遅くなってしまったことです。さらに2月3日横浜港に到着したクルーズ船ダイヤモンドプリンセス号では、感染疑いがある乗客でも公共交通機関を使用し帰宅する措置をとっていました。
一方で台湾の場合は即日入国禁止の水際対策をとったことや、感染疑いのある人が他国から台湾へ帰国する際には機内のトイレ利用を禁止しオムツを用意する、というようにあまりの徹底ぶりによって感染者数を抑え込めたのです。
台湾でいくら感染症専門センターを設置したとはいえ、これまで徹底できた理由には国と国民が一丸となったことがあります。台湾でSARSが流行して以降、台湾の病院ではパンデミックを想定した訓練を毎年行っていたことや、国民一人一人がマスク着用・手洗い・うがいなど感染症に対して多くの知識を持った上で行動し、台湾政府に信頼があったからこそ協力的な行動に移せたと言えるでしょう。
概要は以下の通りです。
- 感染状況のモニタリングを継続し、毎週行われる定例記者会見で報告する。
- 公費での新型コロナワクチン接種は継続。1年に1回の定期接種を検討。なお、各医療機関で接種する場合の診察料は有料となる。
- 治療費について、台湾の健康保険証保持者の場合、軽症でも高リスク者に対する新型コロナの経口治療薬の処方は公費での補助対象。新型コロナに関連する合併症を併発した場合、入院および隔離費用は公費で賄われる(台湾の健康保険証を保持しない非台湾籍患者も含む)。
- 感染状況が変化し、医療物資の需給が逼迫する状況が生じた場合は、抗原検査キットやマスクなどの実名制での販売を再開する。なお、抗原検査キットについては、実名制による販売は終了するが、薬局やドラッグストア、スーパーマーケットなどで購入することが可能。
出典:https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/04/eb4b69a8fba0964a.html
新型コロナの位置付けをインフルエンザと同等に引き下げ
台湾の中央流行感染症指揮センター(CECC)は4月25日、5月1日から新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の法定伝染病の位置付けを季節性インフルエンザなどと同じ第4類に引き下げると発表しました。
台湾域ないの感染状況が低い水準で推移していることや、国際的にも感染者等級の引き下げが行われていることもあり、この判断に至りました。
台湾の水際対策
2023年3月20日~入境後の7日間の「自主防疫期間」が廃止されました。
台湾では新型コロナウイルスについての情報収集と共有にも徹底していました。
2020年1月20日には対策本部として「中央感染症指揮センター」を立ち上げ、同センターが毎日定刻に記者会見を行い、陽性者数や死亡者数などの新しい情報や、生活における防疫対策の方法などを発表したのです。
こうした情報共有により、国民全体に防疫意識が浸透したことが、院型コロナウイルス対策に大きく寄与したと考えられます。
台湾の中央感染症指揮センターは、2022年8月22日に、台湾入国の水際対策として、1週間当たりの入国者数の上限を、計5万人まで上げると発表しました。
CDCによれば、夏休みの終わりを迎えることから、留学生や訪台者のニーズが増える事や、空港での検査体制、防疫旅館、感染状況がコントロールできる範囲内であることから、この度の入国人数に関する水際対策を緩和すると発表しました。
2023年4月17日には、マスク着用の措置が緩和され、屋内の場所および屋内スペースについては、マスクの着用は個人の判断に委ねられるようになりました。
また、台湾は新型コロナウイルス感染対策として、ITを活用したことでも大きな注目を集めましや。
台湾政府はマスクの買い占めなどが起きたことから、マスクの輸出を禁止するとともに、全ての国産マスクの生産ラインをコントロール下に置き、世界初のマスク在庫マップを導入しました。
コロナ禍で増加した【台湾国内旅行者の特徴】
新型コロナウイルスによって渡航制限がかかっているため、海外旅行好きの台湾人は国内旅行に切り替えて楽しむ人が通常の3倍以上に拡大しています。今国内旅行が人気の台湾では、新型コロナウイルスの前と後は国内市場がどのように変わったのでしょうか。4つの特徴を紹介していきます。
特徴①個人旅行者はさらに増加
台湾はこれまで団体ツアー旅行よりも個人旅行(FIT)が全体の9割を占めていましたが、感染リスクを抑えるため家族や友人で過ごすプライベートツアーの人気が加速し、これまでにない国内旅行ブームが来ています。
一方で年末が近づく9月以降は例年社員旅行が多くなってくることから、団体ツアーも増加していくと予想されています。
実際に、2023年6月12日に日本政府観光局(JNTO)が発表した「訪日外客数(2023 年 5 月推計値)」によれば、2023年5月の訪日台湾人数は30万3,300人にものぼります。
これは、日本と台湾双方の水際措置緩和や、航空座席の供給量増加が影響しているとされています。
特徴②高単価宿泊先の需要
新型コロナウイルス感染対策をするため、台湾でも仕事やプライベートでも巣ごもりの生活を強いられてきました。
そのストレスから解放するため消費欲が高まり、台湾国内の4つ星・5つ星高級ホテルやリゾート地で過ごす人が増えたのです。台湾の平均年収は日本の2/1~3/1と言われていますが、1泊7万円以上のハイクラスホテルでさえも稼働率は高く、年内は予約でほぼ埋まっている状況となっています。
訪日消費と言えば、欧米豪の富裕層が注目されがちだが、統計的に消費単価が高いのは実はアジア勢です。観光庁(訪日外国人消費動向調査)によると、2023年1-3月期の台湾人旅行者1人当たりの旅行支出額(観光・レジャー目的のみ)は182,963円と、2019年比で51.7%増加しています。1人当たりの費目別旅行支出(観光・レジャー目的のみ)は宿泊費55,760円、飲食費37,719円、交通費18,890円、娯楽等サービス費7,927円、買物代62,666円と、買い物にかける費用が最も高いです。
特徴③長距離で疑似海外旅行の体験
旅行へでかける人の多くは感染対策として、まずは自家用車で行けるような近場で日帰り旅行を楽しんでいます。日帰り旅行では有名な観光スポットより、穴場のスポットに訪れるのが人気となっています。長距離・長期間で出かけたい人は三密やソーシャルディスタンスを保持するために、人の賑わいが少ない地方部への旅行が人気です。日常から離れるため遠くの地方部へ行くことや長期間で過ごすことで、海外旅行へ行くような非日常を味わうことが人気の理由となっています。
台湾人が行きたい日本の観光地スポットを以下の通りです。
- 富士山
- 東京ディズニーリゾート
- ユニバーサルスタジオジャパン
- 立山黒部アルペンルート
- 東京スカイツリー
- 東京タワー
- 銀山温泉
- 浅草寺
- 清水寺
- 奈良公園
- 厳島神社
- 河口湖
- 上高地
このように、観光スポットランキングでは富士山が1位になっています。次いで、東京ディズニーリゾート、ユニバーサルスタジオジャパン、立山黒部アルペンルートとなっています。
特徴④「深度遊」で文化や自然を深く学び・体験する
「深度遊(中国語:深度游)」は近年中国で流行しだした、新しい旅行スタイルのことを言います。
このスタイルは1度の旅行で観光名所を何か所も巡るということではなく、自分の関心のあるテーマを予め設定して、テーマに沿った場所を訪れて時間(日数)をかけてゆっくり体験していく楽しみ方です。
1か所に長く滞在するためその土地の文化、歴史、地域性、自然、芸術、生活スタイルなどを「深く味わうための旅」という意味から、「深度遊」と言うトレンドが生まれました。このトレンドが生まれた背景には「モノ消費からコト消費」へと変わっていったことで文化や歴史への関心が高まったことや、東京や大阪など大都市への定番旅行から珍しい場所へ訪れたいという変化からきています。
また学生の夏休み中の課題として自己体験について新学期に発表やレポート提出がある学校では、貴重な体験をさせてあげようと両親は必死に探しているのです。そのため旅行を通して新しく深い知識を得て、貴重な体験もできるということから、特に親子旅行で人気の旅行スタイルとなっています。
コロナ禍の中【台湾人は訪日旅行について前向きな姿勢】
新型コロナウイルス感染症の抑え込みに成功した台湾は、海外への渡航が出来ない今でも日本旅行への情報収集は欠かしていません。
新型コロナウイルス感染症の抑え込みに成功した台湾は、海外への渡航が出来ない今でも日本旅行への情報収集は欠かしていません。具体的に訪日旅行についてどのように考えているのか、アンケートの結果を紹介していきます。
<アンケート調査方法>
弊社の連結子会社が運営する台湾最大級の訪日旅行メディアサイト「旅行酒吧(トラベルバー)」の会員1538名に、訪日意向に関する調査アンケートを行いました。「旅行酒吧(トラベルバー)」は台湾・香港・マカオを中心に支持されている訪日外国人向けのメディアサイトです。
URL:https://travel98.com/
訪日旅行したいタイミング
訪日台湾人は訪日旅行をしたいタイミングとして具体的な時期に関してはあまりなく、「入国制限が解除されたらすぐ訪日旅行したい(41%)」、「治療薬やワクチンができてから(20%)」と答えています。
海外旅行に行けるまで台湾国内旅行を楽しんでいる人は全体の6割ほどおり、日本旅行を楽しみにしています。2021年7月に、台湾大手旅行会社・雄獅旅行社が運営する生活情報サイト「欣傳媒(Xinmedia)」が「コロナが落ち着いたら、何をしたいか」とアンケート調査を行ったところ、1位が「旅行」で54%と断トツでトップ。
「ワクチン接種後、いつ海外旅行に行きたい?」という質問に対しては、「22年冬休み(2022年1、2月)」が40%、「22年夏休み(2022年7、8月)」が約20%とあわせて全体の約6割を占めています。
“アフターコロナ旅行意向に関する調査”(2021年8月発表)では、「最も行きたい国」として日本と回答した人が43%(2位は中国大陸で8.7%、3位はチェコの4.6%)にも上りました。
日本の自然や鉄道、アート性の高いコンテンツが人気で、「四季折々の美しさ(45%)」「美しい自然(42%)」「文化イベント(36%)」「グルメ(32%)」が多く、「ショッピング(18%)」を大きく上回っています。
出典:欣傳媒(Xinmedia)
訪日旅行に向けての準備
台湾人の多くは訪日旅行が待ち遠しく思い、旅行に行けない今からさまざまな準備をしている人が多くいます。
具体的には「入国の解除情報」と回答している人は約6割、「旅行先の決定」「訪日メディアチェック」「訪日プランの作成」は約3割を占め、海外旅行に意欲的です。
訪日旅行の目的地選び
訪日観光客のリピート率が香港に次いで2番目に高い台湾ですが、台湾は訪日回数が高まるほど都市部から地方部へ行く傾向が高まります。
その要因はさまざまありますが、2015年頃に特に中国を中心に流行った物を大量に購入する爆買いの「モノ消費」から、体験に価値を置く「コト消費」へとシフトしていったことも1つの要因です。さらに今コロナウイルス感染を防ぐため、三密(密閉、密集、密接)とソーシャルディスタンスを守ることを徹底することで、自分だけでなく相手にも感染拡大の抑制につなげることができます。
そのため人混みを避けるのが難しい都市部で旅行するより、自然豊かな地方部でゆっくりと楽しむことが重要となっているのです。
訪日観光客のリピート率が香港に次いで2番目に高い台湾ですが、台湾は訪日回数が高まるほど都市部から地方部へ行く傾向が高まります。その要因はさまざまありますが、2015年頃に特に中国を中心に流行った物を大量に購入する爆買いの「モノ消費」から、体験に価値を置く「コト消費」へとシフトしていったことも1つの要因です。
さらに今コロナウイルス感染を防ぐため、三密(密閉、密集、密接)とソーシャルディスタンスを守ることを徹底することで、自分だけでなく相手にも感染拡大の抑制につなげることができます。そのため人混みを避けるのが難しい都市部で旅行するより、自然豊かな地方部でゆっくりと楽しむことが重要となっているのです。
アフターコロナで【訪日台湾人を誘致する3つの方法】
多くの台湾人が旅行計画や情報収集するほど訪日旅行を楽しみにしています。
新型コロナウイルスはいつまで続き、いつ渡航制限が解除されるか分かりませんが、今だからできる訪日台湾人の誘致方法があります。集客や売上を上げることはできませんが、将来的にライバル店・企業と差が出るように今から対策をとっていきましょう。
誘致方法①お店やサービスなど自社の魅力を情報発信する
訪日台湾人は日本の歴史・文化体験、日本の四季体験、写真映えするような物やスポットが人気です。
台湾でも三密を避けるため在宅ワークが多くなり日本旅行ができない今だからこそ、次の旅行プランに組み込まれるような自社の商品・サービス・スポットなどの魅力を発信していくことが大切です。
先ほども述べたように訪日台湾人は「入国制限が解除されたらすぐ訪日旅行したい」と考える人が多くいるので、訪日旅行の準備として「入国解除の情報収集」「旅行先の決定」「訪日メディアチェック」「訪日プランの作成」を行っています。
具体的には「飲食店、買物、観光地、宿泊、体験、自然が多いスポット」などの情報収集をしたいと思っています。
訪日台湾人に向けて情報発信する方法は大きく分けて、
- 自社のSNS(Facebook、YouTube、Instagramなど)で発信
- インバウンドメディアサイトに掲載
- インフルエンサーやKOLに依頼してブログやSNSで発信
する3つの方法があります。
情報発信していくことは魅力を発信し情報を提供するだけでなく、ユーザーとコミュニケーションを取ることで新商品やサービスの開発、訪日台湾人が安心するようなウイルス感染対策のヒントが見つかるメリットもあるでしょう。
訪日台湾人向けの「情報発信方法(プロモーション)」について詳しく知りたい方はこちらの記事もぜひご覧下さい。
誘致方法②コロナ対策をする
日本旅行に際し観光スポットや飲食店などの情報を探す以外にも、「コロナ対策の有無」を気にしている方が74%と多くの台湾人が回答しています。
訪日旅行でどのようなコロナ対策がされていれば安心かというアンケートでは「マスク着用必須(88%)」が最も多く、次に「入店/退店の消毒(71%)」「ソーシャルディスタンスの保持(63%)」「検温(61%)」となっています。
飲食店であれば上記の対策の他に、レジ付近や店内での「飛沫防止シートの設置」、多くの人が触れる「メニューの消毒」、お金に触れないための「キャッシュレス決済の導入」なども旅行者にとって安心感の増す対策となるでしょう。
このようなコロナ感染対策の有無を気にしている人のために、感染対策を徹底していることをSNSやメディアサイト内で発信していくことで、「安心するからここへ行ってみよう」と訪れるきっかけにも繋がるはずです。
誘致方法③台湾人の趣味嗜好・文化を理解する
自社の商品やサービスの魅力を発信することはとても重要です。
しかし自社がやりたいようなプロモーション方法でアプローチするのでは、訪日台湾人に響かない可能性があります。そのため訪日旅行の情報を受け取る台湾人はどのような文化、習慣、趣味嗜好などがあるのか十分に理解することが大切です。
例えば台湾人の普段の食事は野菜や魚など生ものを食べる習慣がなく、料理は濃い味を好みます。
ただし日本は衛生管理が徹底し、鮮度を保つ技術を持っているというイメージを持っているため、訪日旅行で刺身や馬刺しなど生ものに挑戦する台湾人も少なくありません。訪日台湾人向けにメニュー開発するのであれば、普段の台湾での生活と訪日旅行中ではどのような体験をしているのか把握することで、インバウンド対策や新規事業のアイデアが浮かんでくるきっかけにもなるでしょう。
まとめ
この記事では「台湾の新型コロナウイルスの状況」や「台湾国内外の旅行に関する特徴」について紹介しました。
台湾は中国からの経済の影響よりもいち早く感染症対策を優先したため、感染者数や死亡者を他の国や地域と比べて大幅に抑え込みができた地域と言えます。素早く行動ができた背景には過去に感染症SARSでの被害を教訓に対策や訓練を積み重ねてきた実績と、台湾政府が国民に対して注意喚起情報を素早く届けたことによって、政府と国民の地域全体で的確に対応できたのです。
その台湾はコロナ禍の中、訪日旅行に関して入国制限情報、お店、スポット情報など旅行準備をしている人は多くいます。そのため訪日台湾人を集客している企業やお店は「コロナ対策の徹底」と「自社の魅力を発信し続けていく」ことが、これからのインバウンドを支えていくきっかけにもなるでしょう。
インバウンドメディアで情報発信していくなら、台湾・香港人に特化したインバウンドメディア「旅行酒吧(トラベルバー、travel98)」がおすすめです。
「旅行酒吧(トラベルバー、travel98)」は月間PV数550万以上、サイト利用国は台湾(82%)・香港(11%)・マカオ(16%)の人が利用しています。そして何度も日本を訪れる旅好き、SNSやWebサイトのインターネット上で爆発的な影響力を持つインフルエンサーやKOLが最も利用しているメディアです。 9万件を超えるブログ記事、集客に活用できるクーポンの発行、旅程表などの多くの機能があり、「飲食店、体験施設、宿泊施設、交通情報」など訪日旅行に必要な情報がぎゅっと集まっているのが特徴です。
台湾人・香港人向けのメディアを活用したい方は、BEENOS Travelへご相談ください。
BEENOS Travel代表取締役社長。台湾最大級のインバウンドメディア「トラベルバー」の事業責任者を務める。デプスインタビューやアンケートを活用して収集した豊富な情報を基に、最新かつ詳細な台湾情報を世界に発信している。自治体、宿泊事業者、商業施設、飲食店と台湾インバウンド関連の業務を行い、台湾の魅力を広く紹介する活動に従事している。